Q.本当に登録人数が足りないと思うのですが、どこかで他人事のようなところが正直あって、どうしても登録するまでの気持ちが湧きません。

 確かに最近では、実際に移植を受けた患者さんの姿をテレビや講演会やHPなど、あちこちで見かけるようになり…2004年の時点で、移植数が6000例、登録人数が20万人を超え、目標は30万人などという莫大な数字を目の当たりにすると…別に自分一人が登録しなくても微々たるものだし、他にも沢山登録している人がいるのだから、誰か提供してくれるのだろう、という考えが浮かんでも不思議ではありません。ですが実際には今でも、年間で2000人以上もの人が骨髄移植を必要とし、その中で移植まで至らない患者さんは約半数にものぼります。
※最新の数値は、中央骨髄データセンターにてご確認下さい。

今これを読んだ人の中には、そんなに足りない状況だったら、それがもっと伝わるようにPRすればいいのに、と思うのかも知れません。しかし、財団やボランティアの皆さんが力を合わせて登録者を全国各地で増やしていくことで、患者さんは何よりも安心して治療に専念することが出来、登録が増えている状況を示すことこそ、今でも提供者を待ち続けている患者さんの生きる希望をもつことにつながることをご理解下さい。

また、30万人の登録人数という目標は、9割の患者さんに対して適合する提供者さんが一人は見つかるという目安として設けられましたが、必ずしも提供候補者さん全員が提供出来る訳ではありません。骨髄バンク登録は制度の特性上、以下に示す登録取消し理由別集計(中央骨髄データセンター)による事情で、新たな登録者が出てこない場合には時間と共に登録人数が自然減少してしまいます。そしてこの理由うち、住所不明・検査依頼応答無しによる登録取消しは、ドナー登録者さんが意識さえすれば、解決できるものです。引越し時などに骨髄バンクのことまで気にかけるのも大変かと思いますが、住所・連絡先変更の際には、●骨髄データセンターまで必ずご連絡下さい。

●骨髄バンクにも転居通知を下さい(北海道骨髄バンク推進協会)

白血病などの血液疾患の病気の多くは遺伝に関係ない後天性で、年齢に関係なく誰しもが起こりうるものだと考えられています。本人や周りも最初は「まさか」というのが、多くの気持ちだと思います。ですから、たとえ自分や身の回りの人が発病しなくても、それと同じように真剣な気持ちで登録に臨んで欲しいと思います。


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